1950年頃に設計された懐中時計用のムーブメント、ユニタスを使用した腕に着ける時計です。
このムーブメントは厚くて頑丈な二番車を中央に配置し耐久性を高め、テンプも大きく精度を出し易い機械式時計としての理想的な特長を持っています。
ユニタス6497のムーブメントは懐中時計用なので、そのまま腕時計に使用した場合小秒針がリューズの対角線上の9時位置になってしまいます。
そこで角穴車、ゼンマイ、輪列、脱進機等の配置を変更し、小秒針を挿す四番車を6時位置に持ってくることに成功し、キャリバーナンバーも6498になりました。
デカ厚時計大流行の火付け役となったP社が当初ユニタスを使用していた為、ムーブメントの価格が上がってしまいましたが、アエロ ルネッサンスはケースや文字板等、高級感も充分にあり許容範囲内の価格です。
その後、P社の流行に影響を受けたメーカーが44mmのケースに25〜30mmのムーブメントを入れているのは時計の理論を理解していないと言えます。
ケースを大きく、44mmにするのならムーブメントもそれに伴ない懐中時計用の精度も出し易いものを使用するのが常識です。
ルネサンスは「再生」「復活」を意味するフランス語です。