1960年代にスイス時計は自動巻の円熟期を迎えました。
初期の自動巻の短所を修正し、耐震装置や切れにくいゼンマイの発明により機械式時計は最も華やかな時代になりました。
しかし、100倍の精度を誇るクォーツ時計の開発により華やかな時代は永くは続きませんでした。
この時計は「ローレックスを一本だけ買うとしたらどれが良いですか?」との質問に「これです!」と答える最もローレックスらしい時計です。
何の飾り気も無いケースはローレックスの原点であるバブルバックの長所を受け継ぎ、近代ローレックスの一号機ともいえるキャリバー1030の実績を元に改良を加えたムーブメントも耐久性に優れている一生物の時計だからです。
オイスターパーペチュアルデイトと比べると、ムーブメントはミーンタイムスクリューを採用したキャリバー1560ではなく緩急針付きのキャリバー1530を採用していますが、直径34.2mm、ラグを含むと縦39.5mmのケースでオイスターパーペチュアルデイトよりもさらにやや小型です。
しかも長短針はリーフ型、秒針は青焼、風防はドーム型でブレスレットも一番人気があるリベット型で古き良き時代の奇跡的な逸品です。