DOLCE(ドルチェ)とはイタリア語で『甘美な』、『優しい』、『柔らかい』という意味です。
日本の好景気時代の1980年、腕時計も実用品だけでなくTPOに合わせて時計を複数使用する様になりました。
クォーツ式時計の発売後、ゼンマイ式からクォーツ式に全面転換したセイコーは1980年から実用クォーツだけでなくおしゃれな高級クォーツ式時計をドルチェと名付け販売を開始しました。
それまでの普及品一辺倒から腕に着けた時、豊かさを感じさせる紳士用の本格派ドレスウォッチとして¥50,000〜¥135,000で、タイプ2(ツー)と呼ばれる防水、日付、曜日付の実用的な時計は¥16,000〜¥32,000でした。
1984年当時、ゼンマイ式グランドセイコーは発売中止中でグランドツインクォーツと称した時計が¥75,000〜¥180,000でした。
今回紹介するドルチェは歴代のドルチェの中でも最高峰の精度を誇るキャリバー8J41を採用し、1994年の当時としては高額だった¥50,000(税別)で販売されていました。
ケースの仕様等、わずかな変更があり品番は変更されていますが年差10秒でグランドセイコークォーツと同じ精度を誇り、直径34mmや角型ケースのドルチェが2024年2月に価格改定が行われたものの、¥50,000〜¥55,000(税別)で1995年と同じ価格で販売されていたのは奇跡的といえたでしょう。
年差10秒でセイコー製品の中でグランドセイコーと同じ精度を誇り、直径34mm(角型を除く)の伝統的なサイズで¥50,000〜55,000(税別)という発売当時の定価を維持していました。
直径34mmで同サイズのグランドセイコーSBGX347が429,000円(税込)なので信じられない程良心的な価格です。
数年前、SARB033、035が精度では遥かに劣りながらデザイン面でGSに似ていることからプアマングランドセイコーと呼ばれ異常な人気で高値が付いているようです。
その点で、精度やデザイン面でグランドセイコーと同等で良心的な価格を維持し続けている8J41を使用したドルチェはクレバーマンズグランドセイコーかもしれません。
名機キャリバー8J41は1995年にはカレンダー付グランドセイコーの新発売にカレンダーと重い長短針を動かす必要があった為大型の電池を使用しキャリバー8J56になり価格は¥100,000からで2倍でした。
ケースも正面や側面等どの方向から見ても完成度が高く薄型で腕にフィットしドレスアップ時に最適なおしゃれな時計です。
エクセリーヌSWDL160とサイズ違いなのでペアウォッチとなります。
結婚式やパーティ等御夫婦のペアウォッチとしていかがでしょうか?